愛犬と海と日常

貧乏性を抜け出して優雅に時間を使えないものか

ウチのわんこが一番かわいい ずーっと生きていて

犬って不思議だ。なぜなら白血病と食道がんが無くなってしまったのだから。

 

小さなころからリスクを抱えていた

もともと大腿骨の脱臼で生まれつき、殺処分のところをボランティアさんに助けられ、名医に出会って物心つかない間に二度の大手術を受けた。

命はとりとめたが後ろ足がなかなか立たず、5か月目にうちに迎えた時は立たせると下肢がプルプル震え、しっぽを上げることもできず、雑種だがシェパードによく似た

りりしい顔立ちが余計哀れを誘っていた。

 

「こういう子はいろいろ病気を抱えているものですよ」と獣医に言われた通り、心臓、肝臓、肺に障がいを持っていた。毎月の定期検診以外に、半年に一度は病院にかつぎ込み、点滴をはじめ身の縮むような大きな治療を受けてきた。我々夫婦はこの子の治療費のために働いてきたと言っても過言ではないと思う。

 

病院とお薬がかかせない毎日

この子が来てからは服薬管理、栄養管理、運動管理が大事なルーチンになった。毎日ホルモン調整の薬は欠かせない。

自己免疫疾患もあるのでホルモン剤を毎日飲ませなくてはならないのだが、これがなかなか適量が定まらず悩みの種となる。

 

量が少ないと新陳代謝が低下し、食欲も止まり、一気に老けた様子になり、放っておくと皮膚に疾患が出て、体の至る所に不具合が出てきてしまう。

逆に多いと、息遣いが荒く目がランランとなり、異常な食欲を見せる割には体重は増えず、マウントはじめたり、一緒の部屋にいるマルプーに嚙みついたりし始めるので

すぐわかる。

 

「この前はこの量で良かったんだけどなあ」と、医師も首をひねることしきり。

体調が気温に大きく左右されてしまうからだ。

 

だんだん不調の対応に慣れてきた

長年の付き合いでどうも冬が大敵ということが分かっている。寒いと数値が低下する。消化不良を起こし下痢をする。被毛も抜け、皮膚疾患が顕著になり全身をかきむしりだす。免疫が低下したところにもともとの肝臓や肺の疾患が勝ってくるので激しく吐いて体力を消耗し数日で数キロと、みるみる痩せていくのが止まらない。

 

だから散歩のときは3シーズン腹巻が欠かせない。腹を冷やしたら途端に全身のバランスを崩してしまう

 

獣医師は変わらないほうが良いみたい

最初から見てくれる医師が変わらない笑顔で迎えてくれるのが本人(本犬?)にも分かるのか、ほっとした表情になるのが見て取れる(そう見える)

 

そしておよそ1週間から10日の間にホルモン調整、点滴、免疫を上げる注射などで回復してくれる。毎回、飼い主も命を縮めることになる。こんなことを繰り返す日常なのだが、それでも17年一緒にいてくれているのは幸せなことだ。

 

体調が急に悪化したら、いきなりのガン宣告!

今年、春まだきの頃、泡を吹くような異常なせき込みと嘔吐に、病院に駆け込んだときのこと。いつもの不調のつもりでいたら、レントゲン検査の結果を説明する医師の表情がくもり、「白血病」と「食道がん」を宣告された。

素人には判別がつきにくいながらも丁寧に説明してくれる医師の指すところを目で追うと、食道に大きな白いものが写り、気道を押し上げているのが分かった。「気道が圧迫されて呼吸ができず泡を吹いたのでしょう」年齢的にも手術は選択外なのはみんな理解していた。

 

胃の中が、逆流した空気と泡でいっぱいになり、食事が入らなかったようで、症状が軽減する薬をもらいこのまま見取りになることを覚悟して帰宅した。

 

いつもの医師に診てもらったので安心したのか、穏やかに自宅で安静にしている子をみて、「そうか、ガンか!」と、あらためて身を切られるような思い。

 

できるだけのことをしてやりたい!それでもだめなら・・仕方がない、と思おう

かつて友人がプロポリスとアガリクスを服用し、第4ステージからの乳がんを克服して医師から不思議がられたとの話を聞いたことを思い出したのだ。

 

人間用のプロポリスは、まず犬にはカプセルの使用が無理なので、飲めないと思い、早速ネットで検索。

 

いろいろある中でコスパは重要視した。長期使用になると思ったので、内容を比較し納得できるものを選んだ。

 

犬用のプロポリスは、蜂蜜の割合が多いのか、甘い匂いがしたためペロリとおいしそうになめた。よしよしこれならいける!

 

まさに奇跡でしかない

アガリクスは錠剤のため、つぶして一番好きな練り状のおやつに混ぜたら何の疑いもなくご機嫌で食べてくれた。朝、夕と半年ほど続けたところ

その間にも次第に食欲が出てきて、毛艶が戻りお尻の浮きだった骨が目立たなくなってきていたのだが、検診に連れて行った際、レントゲン後の医師の言葉にひっくり返るほど驚いた。

 

「数値が戻りました、ガンが消えています」

 

「奇跡ですね」医師が笑顔で言った。涙が出そうにうれしかった

「こんなことってあるのですね、ガンは消えるのですか、」質問攻めにする私に医師も答えが見つからないのだろう、笑顔で頭を振りながら、確かにガンは無くなっていますと繰り返した。

それから大きな体調の乱れもなく、今も一緒に暮らしてくれている

もう、昔のように走ったり、機敏に動くことは出来なくなったけど、やっぱり散歩は好きみたい。朝の散歩が気持ちよい季節になった

 

マルプーはまだ若いが、二頭一緒に散歩に連れ出すと、教えたわけでもなく老犬に足取りを合わせてゆっくりゆっくり歩いている

居てくれるだけでいい。